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犀川政稔 教授 の最終講義 @ 東京学芸大学

02 3月
こんにちは。
私が大学の3・4年次にお世話になった犀川先生が、2009年3月をもって東京学芸大学を退職されるということで、先生の最終講義に参加してきました。

開演ギリギリに到着した私は右端の席に座って、片山先生の司会が進む中、Canon の iVIS HF100 と LX2 を用意して、先生の最終講義を記録する準備をしていた。そうこうするうちに先生が登場。。。変わっていない。いや、でも雰囲気がちょっと違う。

しかし、講義の進め方や、話口調、意味がわかるまで数秒を要する先生式のギャクというか掛詞。
何もかもが犀川先生だった。

犀川教授の最終講義01

私も卒論にした、先生が追ってきた肉食菌類 (捕食菌類)。ドレクスラー(これは人の名前)、ハルポスポリウム、ズーファーガス、ドレクメリア、分生子、隔壁、捕食子、永久プレパラート、電子顕微鏡、など懐かしい単語がどんどん出てくる。

犀川教授の最終講義02

<- NHK で放送された先生が撮影したセンチュウ捕食菌

時には、動画も交えながら、当時の研究室の様子や、学生の活動についてなど、私も知ってる話から、うわさで聞いていた話、知らなかったエピソードまで話してくださり、、、

時には、講義らしく?真面目に、何をもって種を見極めるのか?とか、純粋な培養では見れない本来のこういった菌類の姿、など、最終講義に出初めて教えてもらえたことや、、、

先生が、どんな菌類に興味があって、学生に何をしてもらいたかったのか?ということなどが、今になってわかったことなどがたくさんありました。そう考えると、研究室に在籍していた時に、怒られたことや、喜んだこと、など、それがどういう意味だったのか?ということが、今になって初めてわかった気がしました。

犀川教授の最終講義03

また、この最終講義の中で個人的にちょっとうれしいことがありました。それは、先生が講義中のスライドで紹介した、ワムシ捕食菌の説明を始めたときに、私が当時学生の時に電子顕微鏡で取った写真を使ってもらえたことでした。

右の写真は、捕食枝の先をワムシがペロペロと舐めているように見える図です。

実際は、ワムシの口の周りのひげのようなものが、捕食枝からでる粘着物質のようなものにからまって、まんまと捕食された状態だと思います。電子顕微鏡なので、細胞の一つ一つまで見えます。

これ見たとき、一気に当時の状況の記憶がよみがえってきました。

夜遅くまで、写真を現像するために、すっぱい酢酸のにおいが立ち込める赤いライトの部屋にこもってた時や、電顕用の資料作りや、培養用の寒天作りから、ワムシを増やすためにたまねぎを薄く切ったりしたこととか、細かいところまで思い出しました。

犀川教授の最終講義04

最終講義終了後は、みんなと記念写真を撮ったり、当時の研究室の交換日記みたいな研究室ノートを見たり、歓談しながら、最後は第2むさしのホールと名づけられた、通称小生でお酒や食事をしながら先生との歓談がつづきました。

また、先生の最終講義の様子については、先生の許可をもらってから UP したいと思います。
最後に、昔の私の Web サイト (もう10年も前のもの) のバックアップに、犀川先生が当時学生向けに、研究室紹介の時にかかれた文章があったので、載せておきます。

東京学芸大学 犀川研究室

植物系統学・菌類(キノコ・かび・肉食菌類)の研究


~ ミクロの世界の源平合戦絵巻 ~

寒天培地の中央にひとつまみの土を載せてみると、世の中の栄枯盛衰、喜怒哀楽の理(ことわり)がシャーレの中にも現れる。

先ず、カビたちの軍団が土と寒天の接触点で蜂起する。
彼らは思い思いの装束で、一鼓二足と歩調をあわせ、鶴翼陣で展開する。
やがて各勢力の先鋒が諸処方々で激突し、戦の火蓋がきりおとされる。

ペニシリウム軍は球形弾、
アスペルギルス軍は土星弾、
バシヂオボルス軍はロケット付きの弾道弾と、
飛び交う胞子もさまざまなり。

しかれども、天下をとるのはカビにはあらず。
いつの間にやらバクテリア、雲霞のごとく群れ群れて、カビの姿は霧散する。
この時センチュウ現れて、バクテリアどもを蹂躙し、我が世の春を謳歌する。
続いてワムシ、クマムシなどといふ、一騎当千のつわものたちが馳せ来り、聲高らかに名乗りあい、センチュウどもに食らいつく。
センチュウどもも団結し、敵の陣地に乱れ入り、なかなか勝敗きわまらず。
やがて夜に入りければワムシ、クマムシ皆疲れ、或は兜を枕とし、あるいは箙(えびら)を枕とし、前後を知らずぞ臥しにける。

さりともと思ふ心も蟲の音も
弱り果てぬる秋のくれかな

目を覚ましたるムシどもが酔眼拭ってあたりを見ると、四・五十個ほどのドーナツつけた白糸一本でいで来たり、ムシたちへ向いてぞ招きける。
はらをすかせたムシたちは我を忘れて突進し、ドーナツ食わんと挑んだり。

やんぬるかな。

あたりは一面阿鼻叫喚、奔馬狼兵、濛々の、悽気が渦まくばかりなり。
奢れる者は久しくあらず、猛きムシども遂には滅びぬ。
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投稿者: : 2009-03-02 投稿先 犀川研, 日記

 

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